新型コロナウイルス(SARS-CoV2)ワクチン接種について

 令和3年217日より、医療従事者(主にコロナ感染者受入医療機関)から新型コロナウイルスワクチン(以下、コロナワクチン)の先行接種が開始されました。現在、日本で承認されているのはファイザー社(米国)製のコロナワクチンですが、このコロナワクチンは2回接種することが必要とされており、有効率は約95%とされてます。一般に、インフルエンザワクチンの有効率が35%60%(年により変動)に留まっていることを考えると、極めて高い有効率である事が分かります。副反応に対する懸念はありますが、アメリカCDC(疾病対策センター)によると、重症化リスクの高いアナフィラキシーは100万接種あたり4.5件の発生頻度であったと報告されています*。インフルエンザワクチンは1.4件、肺炎ワクチン2.5件、水痘(みずぼうそう)ワクチン9.6件であることから、それほど高い頻度であるとは言えないようです。

 新型コロナウイルス感染症はインフルエンザのように既に治療法や特効薬が確立されている訳ではないので、重度のアレルギー体質である等の理由がない限り接種した方がよいと思われます。弊社では、接種するか否かは職員の自己判断に委ねていますが、可能な限り接種する事を推奨しています。

 また、最近になって、アストラゼネカ社(英国)製のコロナワクチンにおいて、血栓の発生という副反応の報告があり、欧州各国(英国以外)で接種が一時中断される事態となっておりますが、前述の通り日本においては、ファイザー社製のコロナワクチン以外は承認されておりませんので令和3年3月15日現在、この報告によりワクチン接種を憂慮する必要はないと思われます。ちなみに、WHO(世界保健機関)は、現時点ではアストラゼネカ社製ワクチンの接種と血栓の発生に因果関係は認められていないという声明を出しております。

 

コロナワクチンは100%の有効率ではないため、現時点で既に実施している感染対策を今後も継続していくことで、より感染防止に繋がると考えられますので、改めて対策を以下に示します。

 

: Julianne Gee, et al : First Month of COVID-19 Vaccine Safety Monitoring — United States, December 14, 2020–January 13, 2021 : Morbidity and Mortality Weekly Report 70(8);283-288,2021

 

 

 

1.不要不急の外出は極力避けましょう。

2.やむを得ず外出する際は必ずマスクを使用し、人との距離を保ちましょう。手すり、つり革など共有物に触れた場合は、早めに手洗いもしくはアルコール消毒を行ってください。また、帰宅後は石けん等を用いた手洗い、うがい、洗顔を行いましょう。

3.人が集まる密閉された狭い空間には極力行かないようにしましょう。

4.発熱、咳嗽(せき)、倦怠感(だるさ)などの症状があれば、速やかにご利用の事業所に連絡してください。また、ご家族等の同居する方に同様の症状が認められた場合にも、速やかなご連絡をお願い申し上げます。

5.特に感染拡大地域にご在住の親族等と接触した場合や、感染者が発生した場所へ立ち寄った場合には、速やかにその旨を連絡して頂くようお願い申し上げます。また、発熱等の症状のある方と接触した場合には、一時的にご利用を控えていただく場合もございますことをご了承願います。

 

ご不明な点などございましたら、現在ご利用中の事業所へ御連絡ください

また、弊社では、通所型サービスのご利用から、一時的に訪問サービスへの切り替えを望まれる利用者にも対応できる体制を整えておりますので、気兼ねなくご相談ください。

以上